Jul 21, 2014

Dieter Rams

夏になると頻繁に登場する図録がある。

2008年に開催された
「純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代
ー機能主義デザイン再考」の図録。

「Less but better」と「良いデザインの10ヶ条」
の精神に基づいてデザインされた美しいプロダクトを眺めると、
不思議と暑さを忘れる。


T 3  ポケット・トランジスタラジオ
1958年


atelier 1  ラジオ・レコードプレーヤー複合機
L 1  スピーカー
1957年


L 2  スピーカー
1958年



RT 20  中超短波ラジオ
1961年



T 52  ポータブル中長超短波ラジオ
1961年


更にはこれらのデザインの秩序がこちらの頭の中にも
リンクして、余分なものが排除され思考も整理される
という効能もある(あくまで個人の感想です)。

にしても、実はこの図録は800頁をこえるボリュームで、
興味深い寄稿やスケッチも掲載されているがゆえに
一度開くとなかなか閉じることはできない。




暑さだけでなく時間も忘れてしまうキケンな図録です。


Jul 6, 2014

Chapati

上から見るとラケットのようにも見える物体。
表面は木を継いであったり、刃物の跡も見られる。
更にまん中は磨り減って少々くぼんでいたりと、
使い込まれた形跡がうかがえる。



この謎の物体、正体はチャパティをこねる台で、
インドからはるばるやってきたもの。
そう言われると大きさも約30cmとまさにチャパティのサイズ。

今のところチャパティ用には使えていないが、
それ以外の場面で大活躍している。
食卓の中央に陣取り、時にはチーズやパンを切る台として、
またある時は土鍋、鉄鍋をしっかりと支えてくれる。

果物を載せているだけでも味わいがあって、
不思議な魅力と許容量を兼ね備えている。


 
一番の魅力は横から見た姿。
土台がちょうどカメの足のようでもあり、
頭を低くして寡黙に佇ずむその様子は、
まるで食卓の守り神の如し、なのです。