Mar 3, 2013

intermission

大掃除をしている時に限って
いろんなものを一つ一つ
しげしげと眺めてしまう。


今日はグッゲンハイム美術館に
珍しいお客様がいらっしゃった
との事。





と、お客様のご案内をしているうちに、
またしても時間は過ぎ去り、
大掃除の作業は次回に延期と
なってしまうのです・・・。



Feb 18, 2013

☐ + △

三角屋根を見つけるとついつい手がのびる。


蓋があるもの全般に弱いけれど、
特に三角屋根を擁しているものに弱い。





陶製のものはどちらも沖縄のもので、
我が家にとって守り神のような存在。
小さな厨子甕は上江洲茂生さんの作品で
大胆さとおおらかさが共存。
穏やかな気配でいつも見守っていてくれる。


木製のものはアジアのどこかの国
(失念してしまった・・・)のもの。
屋根の4辺のうち1辺の中央と土台の部分を
釘留めてしていて、屋根をくるりと廻して
開ける仕様。
開ける動作が特に楽しい。


一番の楽しみは中に何を入れようか考える時。
ガリバーのように屋根を開けたり閉めたりしては
相応しいものを考える。


それぞれの屋根の下では今日も小さな住人たちが
賑やかに暮らしているのです。



Feb 3, 2013

Austrian hat

こんもりと愛らしい横顔。





1903年に創業したオーストリアの
Muhlbauer のフェルト帽。


堅牢そうな容姿だが、実際にかぶってみると
良い具合に頭になじんで、しかもあたたかく
冬場の頼れる相棒である。


緑色のフェルトと羽飾りはオーストリアならではの
チロル帽を連想させ、どこか牧歌的である。
まあるいクラウンと小さなツバの不思議なバランス
も愛嬌がある。


その横顔を眺めているとだんだん生き物のように
見えてきて、時々こっそり動いているのでは
ないだろうかと密かに思っています。


Jan 20, 2013

tiny 09

木の匙。




以前、清澄白河にある
Babaghuriのスプーン展で
見つけたもの。

これに関してはスプーンというより
匙という呼び名の方が相応しい気が・・・。


まるで腹筋運動の途中に止められて
しまったような微妙な姿勢も愛嬌があり、
しかも当の本人は淡々としていて
その表情には貫禄さえ感じられる。




悠然としたその佇まいはどんなものも
受け入れてやろうと言っているかのように
見えるが、実は奇妙な体勢のおかげで
何かの支えなしには自立は厳しい。


いつもは誰かと誰かの間に挟まっていたり、
誰かに寄りかかっているということは、
ここだけの秘密なのです。


Jan 6, 2013

Playing Cards

大掃除をしている時に限って
あれやこれやと気になり、
掃除よりも手を止めて眺めている
時間の方が長くなっている。


今回もっとも進行を妨げたのは
このプレイングカード。





しかけ絵本で有名な英国の
ディーン&サン社によって
1865年に生産されたものの復刻。

そのコミカルな絵柄を見てしまうと
1枚では収まらず、全てのカードを
出して並べたくなる。

そしてその愛嬌のある雰囲気とは
裏腹に「角が丸くない」ところも
気にっている。


カードで新年を占うような事は
出来ませんが、この楽しい絵柄が
よき1年を連れてきてくれそうです。


Dec 24, 2012

Felt

巻物は綿素材を愛用している。
季節ごとに生地の大きさや織り方の
異なるものを選べば年中使うことができ、
デニム同様取り扱いに気を遣う必要のない
ところも気の合う部分である。


しかし今日のように寒さが厳しいと
満を持して登場するものがある。







華奢な見た目に反して冬の強い味方となる
このフェルトストールは、巻いた瞬間から
空気を含み本当にとても温かい。
しかも大判なので肩まで掛けて使うことも
できるのでちょっとした上着代わりにもなる。


唯一の懸念事項はフェルトの特性上、
素材が繊細でいつも以上に気を遣うこと。

何かに引っ掛けないように、
強く引っ張りすぎないようにと
少しの緊張が必要となるが、
冷たい空気とフェルトストール、
この2つに気を引き締められるそんな日も
たまには良いと思います。


Dec 9, 2012

a box

ずっと気になりながらも、
縁のなかったものに出会えると嬉しい。


骨董市で見つけたこの葛籠は
年代等は不明だが、中に貼られた
和紙も外側の漆もとても状態が良く、
おかげで持って帰ったその日から
物入れとして活躍している。





葛籠は本体が竹で出来ており、
とても軽く頑丈で通気性がある。
また柿渋と漆が塗られている為、
防虫と抗菌の効果もあるらしい。


家具がない時代に収納道具として作られ、
その手間と時間をかける製作の過程全てが
デザインと機能性を同時に満たしていることに
改めて驚かされる。



中央に施された家紋は『三つ柏』。

残念ながら我が家とは関係のないものだが、
柏は古来より神聖な木として神事等にも
用いられていたたとのことで、
縁起物(しかも3つ!)が我が家にやってきた
と思うことで良しとしています。