May 25, 2014

1937

古い雑誌を集める楽しみの一つに
広告を見ることが挙げられる。

ノーマン・ロックウェルのイラストが表紙の
サタデーイブニングポスト 1937年3月20日号。


ページをめくるとタイプライターや自動車、 
おなじみのキャンベルスープなど
色んなジャンルの広告がある。



中でもこの号では電気冷蔵庫の広告が何社かあり、
特にGEの広告はカラーで見開きという豪華さ。



開いた扉の中をまぶしく見つめる人々の笑顔が、 
この時代における冷蔵庫の存在の大きさを物語っている。


ちなみに裏表紙は製粉会社ゼネラル・ミルズ社の
ブランドの一つであるベティ・クロッカーのソフタシルク
というケーキ用粉の広告。
レシピも掲載されており、 作った味が気に入らなければ
代金の2倍を返金しますよというような内容(と思われる)。



イラストもあれば写真もあり、4コマ漫画風な広告もあったりと
見ていて全く飽きない。

各国その時々の時代性を感じられるのはもちろんの事、
1ページ目からこんなインパクトのある広告に出会ったりもするので、
古い雑誌を集めるのはやめられないのです。



May 6, 2014

Urushi

ずらりと並んだ消漆の酒器。




華やかさに腰がひけてあまり縁のない漆器だが、
「ピン」ときたものは連れて帰ることにしている。

今回連れ帰ったものはシャープなかたちなのに
漆によってとろっと丸みを帯びている所が魅力で
何層にも塗り重ねられた黒色には奥行きがある。

注がれたものの温度を柔らかく伝えてくれるのは
木と漆ならではの感触。
まさに
撫でて良し、眺めて良し、飲んでさらに良し、
である。


ただし少し傾けるだけでスルりとお酒が入ってくるので、
少々キケンなうつわでもあるのです…。

Apr 12, 2014

sailor collar

セーラー襟が流行っている。
とても個人的に。



突然セーラー襟が気になりイギリス海軍の
ウールのジャケットを購入したのは冬の終わりのこと。

すると数日後、異国の地に住む友人も
フランス海軍のリネンのセーラーシャツを購入したという。

類は友を呼び、セーラー襟も友を呼ぶらしい。
早速同じものをお願いして送ってもらう。

というわけでここに並びし2枚のセーラー襟。
イギリス海軍にはしばしの休暇を、 
フランス海軍にはこれから活躍してもらう予定。

甲板で襟を立てて音を集める為のかたちだそうだが、
「人の話をちゃんと聞くように」
誰かに言われているような気がして仕方ありません。

Mar 30, 2014

Stitch

縫い目を辿るのは楽しい。





 

 
布を継ぐ際に必要に迫られ
糸が作る不思議なかたちがある。

真っ直ぐに迷いなく縫われたもの、 
穴を埋めるために丸く進むもの、
星のようなかたちに見えるもの。
 
ひと針ひと針の足跡をたどるのは
地図で道を追うのにも似ている。
 

縫い目から見える人柄や暮らしを想像すると、
布への愛着もより一層深くなるのです。 
 
 

Mar 1, 2014

PORTE DES LILAS


 
 
安野光雅さんの絵本

フランス映画「リラの門」の一場面が
モデルとして描かれている
どこかの国のある日の「蚤の市」


ガンベルトや風見鶏という珍しいものもあれば、
古書や大工道具などの生活道具、
日本の大福帳やだるまを扱っているお店もあり、
どれもこれも魅力的である。

陳列されている品々は実際の市で見る
形や種類のものばかりで、
安野さん自身あちこちの蚤の市や骨董市に
足繁く通ったに違いない



また描かれる人々の様子も愉快で、
店先で思案する人、店主と値段交渉をする人、
お酒を楽しむ人々、腹話術に夢中になる子ども、
それに混じって名画や物語の主役までもいて、
そちらを見るのにも忙しい。


登場人物に紛れて一つ一つのお店や人を
観察していたら、いつの間にか時間は過ぎ、
読み終わる頃には本物の蚤の市をぐるりと
ひと周りしたような達成感が味わえるのです。
 
 

Feb 11, 2014

Ladybear

困っている。

買い替えるつもりだった
LADYBEARが廃番になっていた。

それはとても困る。
 
 

十数年前、見たことのない赤の色に目を奪われ、
初めて手に入れた marimekko である。

デザインはもちろん、物量に関わらずおさまりが良いので
季節や服装を問わず、普段から身軽な旅行までも
これで済ませてきた。
 

おかげですっかり貫禄のある表情になり、
そろそろ隠居生活をと考えていた矢先の
悲しいお知らせ。


ものすごく困る。


ひとまず引退は撤回。
もう少しよろしくと、
ブラッシングさせていただきました。
 
 

Jan 26, 2014

Canvas and Leather

レザーシューズだと堅苦しくて、
スニーカーだとくだけすぎる。

適度な靴はないかと思っていた頭の中を
こっそりのぞいたんじゃないかと思わせる靴。




1950年代のドイツ軍のもので、
今ではすっかり定番となっている
ジャーマントレーナーの前身に
たるものなのだそう。


キャンバスのなんともいえない赤茶けた色が
野暮ったく見えて、それがまた魅力でもある。


じっくり眺めると底付けの仕様等は
当時の靴作りを見るようでおもしろいが、
さすがに60年前のソール、
返りは決して良いとは言い難く、
馴染むまでにはなかなか時間がかかりそうである。


心地よい靴に慣れてゆるんだ足元には
少々我慢と忍耐が必要になりそうだが、
足の運びに緊張を覚えつつ、
60年前に思いをはせて歩くのも
悪くはないと思う今日この頃です