Aug 31, 2014

September

初めて目にしたこれ、引札(ひきふだ)というものだそう。







引札とはいわゆるチラシ広告のことで、
どうやら中央に配されたのがその広告主の店名。
この場合は田中平(?)七商店といったところだろうか・・・。

興味深いのは新暦と旧暦が左右に分かれて印刷されており、
二十四節気や日曜表も掲載されている点。
旧暦から新暦に移行されたのは1872年だが、明治34年(1901年)の
引札にも旧暦が使用されているので、新暦が浸透するのに
かなりの時間がかかった事がうかがえる。



暦は1年を通して目に付くところに掲示されるので、
刷られた店名もおのずと目にすることとなる。
現代でもカレンダーは広告手段として使われており、
その原型が引札だったと思うとなんだか感慨深い。

外周部分にも意匠が施され、細かいところまで見どころは満載。

今よりも暦が生活に密接していた当時を想像すると、
明日から長月をむかえる背筋も引き締まるというものです。