Aug 2, 2016

Hopper and Keene

古書店を見ると入ってしまう。
これは「パブロフの犬」と同じで、条件反射というか無意識に近い。

先日もたまたま通りかかった古書店にふらふらと入り、Edward Hopper(エドワード・ホッパー)の画集を手にして出てきた。

というのもホッパーの作品を最近手に入れたので、それが掲載されている画集を探しているのだけれど、これがなかなか見つからない。今回手にした画集にも結局お目当の作品は掲載されていなかったが格安だったのでついつい買ってしまった。

探している作品はこちら "Eleven A.M."  



ん?エドワード・ホッパーではないじゃないか!というご指摘の声が聞こえてきそうですが、そうでなのです、正しくは「アメリカのアーティスト Steve Keene(スティーブ・キーン)によるエドワード・ホッパーの"Eleven A.M."」。ちなみに板に描かれています。

ホッパーの作品には窓と人が登場するものがとても多く構図も独特なので、この作品を初めて見た時もどこかホッパーっぽいなと興味を持ったのがきっかけだった。検索したホッパーの作品と比べてみると窓と女性、青い椅子、壁の絵という要素は同じでも、当たり前だが作風も配色もその形(材質も!)も全く異なる。それなのにきちんとホッパーの作品が持つ空気感や喪失感は感じ取ることができるのは流石で、何よりもホッパー云々を抜きにしてもとてもとても魅力的な作品。


せっかく画集を購入したので、ホッパーの作品も。
"Office in a Small City"


これも窓と人が登場するが、現実的には有り得ない程の大きな窓にはガラスが入っておらず、まるで映画のスクリーンのようにも見えてくる。映画監督のアキ・カウリスマキやヴィム・ベンダースがホッパーから影響を受けたというのが分かる気がする1枚。

それにしても今回のように好きなものが思わぬところで繋がるのはとても楽しい偶然。だから今日も古書店を見つけてはふらふらと入って行くのです。


Jul 25, 2016

New Items

ドイツのWMF(ヴェーエムエフ)から2品。

球体が美しいガラスベース、デザインと機能性を併せ持った塩胡椒入れ(マックス&モーリッツ)。
以上2点をachikochiz shopにアップしました。

なにとぞ、なにとぞ。




Jul 6, 2016

Euskal Herriko sukaldaritza tradizionala

achikochizのバイヤー"A"が集めているフランスのバスク模様の古いうつわ。
数年前に"A"宅を訪れた時点でも既になかなかの種類と量でしたが、ブログや本人の話から察するにその後もコレクションは順調に増え続けているようで、日々愛用する様子は"A"のインスタグラムでも公開され、飽きのこない不思議な魅力を確認することができます。
赤と青のラインというシンプルな構成にも関わらずその種類は驚くほど豊富で、"A"が次にどんなものを探し出してくるかも密かな楽しみとなっています。

そんな"A"のコレクションの一部がこの度、誠文堂新光社より発売された
「バスク料理大全 Euskal Herriko sukaldaritza tradizionala」に
コラムと共に掲載されました。


"A"のバスク愛に溢れたマニアックなコラムとコレクションの一部は194-195頁に掲載されています。個人的には楕円と正方形のものが気になる。

またachikochiz.comで取り扱っていた深皿とデザート皿もレシピの頁にてご使用いただいています。

この書籍では「スペイン・バスク」と「フランス・バスク」それぞれの「山バスク」と「海バスク」のレシピが約100点掲載されている上に、バスク地方の風土や食文化にまつわる興味深いコラムも掲載されていて、レシピ本としてだけでは無く読み応えもある一冊にもなっています。おかげでこれまで漠然としていた「バスク」が突如として身近なものになり、いつか行ってみたい場所から必ず行きたい(食べたい)場所になってしまった。

タイトルにあるEuskal Herriko(エウスカル・エリア)はバスク語での「バスク地方」という意味だそうで、独自の言語を持っているのもとても興味深い点です。偶然にも最近読んだ「暗幕のゲルニカ」(原田マハ著・新潮社)にバスク人(ここではスペイン・バスクの人々のこと)に関する会話のシーンがあり、中でも「彼らはスペイン人じゃない。どこまでもバスク人なんだ。」という一文がとても印象的で、こんなに強い言葉で表現されるバスクの土地と人々とは一体どんなだろうと思いを巡らしていたところでした。

我が家でも愛用しているバスク模様のうつわですが、ここ最近は赤・青・白の3色以上に色を持って見えるのはきっと気のせいではないと思います。



Jun 25, 2016

Bakelite

ビリヤード、ダイスゲーム、麻雀。
どれもプレイヤーには向いていないが、その音を聴くのは好きだ。

緑色の羅紗の上でボールやダイス、または牌がたてる音はコロンでもコトンでもなく、ゴロンやドスンという低くて深みのあるもので、もしそれらがベークライト製であるならば尚更である。

ベークライト(フェノール樹脂)は1907年にレオ・ヘンドリック・ベークランド氏が開発した最初の人工的なプラスチック素材で、現在主流となっているプラスチックはベークライトから派生、開発されたものと言える。
今でこそ大部分が新しいプラスチック素材に取って代わられてはいるが、シャネルのバングルに代表されるようにアクセサリーに使用されたり、ボタンやカメラ、黒電話など当時は様々なものがベークライト製であった。(ビリヤードのボールはかつて象牙で作られておりその入手に関する問題で象牙からセルロイド、ベークライトへと変遷し、現在は硬質プラスチック製が主流となっている。)
現在身の回りにあるプラスチック素材を思い浮かべると、ベークライトがいかに画期的な素材であったことがうかがえる。

またベークライトはプラスチックに比べ重いのも特徴の1つである。
アルミ鍋より琺瑯鍋、12.5オンスより14オンス、と重量(厚み)のあるものが好きなので、ここはやはりプラスチックよりもベークライトということになる。

前置きが長くなってしまったが、古いベークライトのダイスをここに。


1番大きい黄色のもので4.5㎤ &150gと程よい重さ。
このひんやりとした手触りと重みがたまらなく、訳もなく手に取ってしまう。
見た通り、目も数字も何も刻まれていないので厳密にはダイス風なのだが、どこをどう探しても持ち主に博才は無さそうなのでこれぐらいが丁度良いのでしょう。


Jun 12, 2016

New Items

フランスのリキュールメーカーRicard

シルエットとロゴのバランスが絶妙な2型のミニグラスを
achikochiz shopにアップしました。

なにとぞ、なにとぞ。




May 22, 2016

Lion and Peony

モノと目が合うのはよくある事だが、睨まれる事はそう滅多にない。

なにやら視線のようなものを感じてそちらに目をやると、まるで赤ザクみたいなシルエットをしたアタマがニカっと爽やかにこちらを睨んでいた。



呼ばれるように近づいてみるとアタマの隣には先端に房のついた細長い布があり、ようやくアタマの正体が獅子頭だと気づく。
鼻は割れて欠損しているし、気をつけないと表面の塗料もぽろぽろと落ちてしまうぐらい年季が入っていて、売主のおじさん曰く江戸後期のものではないかとの事だったが結局どこの地域のものかは分からずじまい。
という事で、その後は持ち帰っての調査となった。

映像や画像以外で見た事がないので、獅子舞と言われてイメージするのは赤くて四角い顔に太い眉、金色の大きな目と口を持ち緑の胴体をした一般的なあれである。
それに比べるとこの獅子頭は目鼻や口の造形は共通しているものの、輪郭も丸くて赤色というより黒色であるし1本角まで生えていてどうも様子が異なる。
更には特徴的な耳も見当たらず、そもそも「獅子」なのか?という疑惑さえ持ち上がるものの眉の外側両端に小さな3つの穴が左右対称に開けらており、おそらく耳は別で付けられていたのだろうということで暫定「獅子」の座を獲得する。


蚊帳(胴体部分の布)に関しても同様に随分褪色し破れや穴もあるが、年月を経ても美しかった当時の様子は容易に想像できる、まさに布のチカラ。
詳しく見てみるとおそらく藍染であるその(麻?)布には幾つかの図柄が描かれており、一般的に描かれる巻毛文様(ドーナツのような丸い模様)は唐獅子の毛を表しているそうで、この文様だけで獅子の体を表現していることになるらしい。(暫定から「獅子」確定へ)
両端に大胆に配された渦毛文様だけでなく巻毛文様と対をなすように牡丹も描かれていて、これらが所謂「唐獅子牡丹」であり、獅子頭が一本角を持っている事からも石川県加賀地方の加賀獅子もしくは北陸のどこかの獅子舞ではないかと推測されるに至った。
(もし詳しい方がいらっしゃれば是非ともご教示願います)

獅子頭には強い霊力があり悪い気を食べてくれるそうで、人の頭をパクパクと噛むような仕草にはこういった理由があり、よって悪魔払いや疫病退治等の縁起物とされている。
更にはこれが加賀獅子の場合、この鋭い眼は「八方睨み」と呼ばれるらしく、それを知った瞬間これからも八方に睨みをきかせて良いものや楽しい事を見つけられますようにと、思わず手を合わせ頭を撫でたのでした。
時々口を開けて悪いものを食べてもらおう。




May 10, 2016

New Items

土人形の俵牛、木製の船、土人形の兵隊

フォトジェニックな3点をachikochiz shopにアップしました。

メイド・イン・ジャポンの軽快さと奥深さをご覧ください。
なにとぞ、なにとぞ。